データ型とは
プログラムのデータを分類しよう
文字列、数値、真偽値など、データの種類を理解しよう
データ型って何?
データ型とは、 変数に入れることができるデータの種類 のことです。現実世界でも、箱に入れるものによって適切な箱の種類が違うのと同じように、プログラムでも扱うデータの種類によって適切な型があります。
🏠 現実世界の例
- • 数字 → 電卓に入力する
- • 文字 → 手紙に書く
- • Yes/No → スイッチのON/OFF
- • リスト → 買い物メモ
💻 プログラムの例
- • number → 数値(100, 3.14)
- • string → 文字列("太郎", "Hello")
- • boolean → 真偽値(true, false)
- • array → 配列([1, 2, 3])
TypeScriptの主要なデータ型
1 string型(文字列)
string は文字列を扱う型です。文字や文章、プレイヤー名、メッセージなど、テキスト情報を保存するときに使います。
基本的な書き方:
ゲームでの使用例
特徴
- • クォートで囲む
- • 文字数制限なし
- • 日本語も使用可能
- • 計算には使えない
2 number型(数値)
number は数値を扱う型です。整数、小数点、負の数など、すべての数値がnumber型です。計算やゲームの座標、ステータス値などに使用します。
基本的な書き方:
ゲームでの使用例
特徴
- • クォート不要
- • 四則演算可能
- • 整数・小数区別なし
- • 負の数も扱える
3 boolean型(真偽値)
boolean は true(真) または false(偽) の2つの値しか持たない型です。スイッチのON/OFF、ゲームの状態判定、条件の結果などに使用します。
基本的な書き方:
ゲームでの使用例
特徴
- • trueまたはfalseのみ
- • 条件判定に最適
- • フラグ管理に使用
- • ifステートメントで活用
🏷️ 型注釈 vs 型推論
TypeScriptでは、型を明示的に指定する方法と、自動で判別させる方法があります。
型注釈(明示的指定)
メリット:
明確で読みやすい
推奨:
関数の引数や返り値
型推論(自動判別)
メリット:
シンプルで短い
推奨:
明らかな場合
🎮 実践例:RPGキャラクターの設定
キャラクターの基本情報を設定
string型の活用
- • キャラクター名
- • 職業・武器名
- • メッセージ表示
- • UI表示文字
number型の活用
- • ステータス値
- • 経験値・レベル
- • 所持金・アイテム数
- • 計算結果
boolean型の活用
- • 状態フラグ
- • 条件判定結果
- • アイテム所持状況
- • ゲーム進行状態
⚠️ よくある間違いと対処法
❌ 型の不一致
✅ 解決法: 同じ型の値を代入するか、適切な型変換を行いましょう
❌ 文字列の数値を計算に使用
✅ 解決法: 数値として扱いたい場合はnumber型を使いましょう
❌ booleanとして扱いたい値の間違い
✅ 解決法: trueまたはfalseのキーワードを使いましょう
データ型のまとめ
string(文字列)
- • クォートで囲む
- • 文字・文章・名前
- • UI表示テキスト
number(数値)
- • 計算に使用可能
- • 座標・ステータス
- • 整数・小数対応
boolean(真偽値)
- • true/falseのみ
- • 条件判定
- • 状態フラグ
データ型は プログラムの設計図 です。適切な型を選ぶことで、エラーを防ぎ、読みやすいコードが書けるようになります。
次章では、「何もない」を表す null の概念について学習します!